飽き性の頭の中

今は福岡でWeb開発をしている26歳。単なる文字の記録。

社会人になってからも糧になっている学生時代に読んだ大切な本たち

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こんにちは、たわです。今回は大学生時代に読んで、今でも結構影響しているなという本を紹介します。

当時はそこまで気にしていなかったのですが、

  • 論理的に正しい(と思える)ことが好き
  • 目的・意義がはっきりしていないものは賛同できない
  • 益があるからと義を折る行為がそんなに府落ちしない(理解はできる)

ということが結構変わったというかあまりいないタイプであるということがわかってきました。

良く働くこともあれば悪く働くことかは結構状況依存でなんとも言えないのですが、自分としては嫌いではありません。そんな自分の思考法を培ってくれたんだなぁと感謝している本たちを並べてみようと思います。

これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学

『白熱教室』なるものが流行ったときにちょっと巷でも話題になった本。

哲学とかいうものが、日常に応用されるというか、日常にも何気なく関わってくる身近なものだということを気付かせてくれた本です。

正義のアイデア

ノーベル経済学者であるアマルティア・センの大著。この社会を成立させている根拠ってなんだろう、という漠然としたモヤモヤに切り口を与えてくれた本。

当時、貧困・格差問題や人権問題に対して、闇雲にボランティアとか途上国支援とかいって団体が善意でやったりする人たちの気持ちが全くわからなかったので、こういうのを読んでいる方が好きでした。

この本を読んで以来、「やらない善よりやる偽善」という人たちに対して懐疑的になりました。

正義のアイデア

正義のアイデア

不平等の再検討―潜在能力と自由

これまたアマルティア・セン先生の本です。

前述の通り、ボランタリーな人々には懐疑的だったので読んだ本。とりあず貧困格差が良くないことだ!という人たちが如何に無思考かを思い知らされたので、上記の擦れている度合いが改善するどころか助長される本。

不平等というのは、「機会」の不平等なのか「結果」の不平等なのか、はたまた「ケイパビリティ」の不平等なのか。実は多義的でとても議論の余地のある概念だということがわかりました。どういう意図で使われているのか気をつけないと誤解や対立を招くので気をつけたいところ。

社会契約論

社会というか個人が何らかの理由により連帯を組んでいるこの国家というシステムは何なのか、という話の切り口として読みました。社会契約の話は他にも、ジョン・ロックの統治二論やトマス・ホッブズのリヴァイアサンもあるが、これが一番しっくりきています。

社会契約論 (岩波文庫)

社会契約論 (岩波文庫)

人間の条件

『エルサレムのアイヒマン』で有名なハンナ・アーレントの著書。

人間が為している活動を《労働》《仕事》《活動》に分類して語られる、この社会においてどういう行動をしていくことが意味を持つのかを考える一助になりました。

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

生物から見た世界

カント的なものの見方を生物にまで応用して語られている本です。生物が認識するこの世界とはどういうものなのか、そういうところにまで想像を及ばせるというところがとてもおもしろい。人間とその他の生物が別のものではなく、人間もただの一生物種に過ぎないというところから語るところが面白い。

生物から見た世界 (岩波文庫)

生物から見た世界 (岩波文庫)

進化の謎を数学で解く

生物絡みでこの本も紹介します。

進化生物学という学問があり、ゲーム理論をベースにして生物の進化を説明していく様があっぱれな本です。そういったもので説明がつくこの自然というのはとてもキレイなものだなと感じています。

今この現実社会で起きている諸現象なんて進化というパラダイムで相当俯瞰してみるとまた別に見えてくる。どういう男性・女性がこの現代社会においては繁殖成功度を上げて行くんでしょうね。

進化の謎を数学で解く

進化の謎を数学で解く

創造の方法学

科学方法論の話。自然科学であれ社会科学であれ人文科学であれ、科学に携わったことのある人は知らなければならないはずの必読書。そうでなくても物事の基本的な考え方を教えてくれる良書です。

創造の方法学 (講談社現代新書)

創造の方法学 (講談社現代新書)

原因を推論する -- 政治分析方法論のすゝめ

これはもう少し社会科学よりの科学方法論。数値を基に帰納的に語られることが印象として薄い社会科学ではありましたが、そこを如何にして数的根拠を持ちながら社会を議論してくか、という話がとてもわかり易かったです。

原因を推論する -- 政治分析方法論のすゝめ

原因を推論する -- 政治分析方法論のすゝめ

  • 作者:久米 郁男
  • 発売日: 2013/11/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ファスト&スロー

こちらもノーベル経済学者さんの本。行動経済学という心理学と経済学の間にあるような分野です。単純接触効果とかアンカー効果とか日頃から使える人間の認知のパターンの話から、それをもう織り込んだ経済学的な話(プロスペクト理論)まで盛りだくさん。でも学術書というよりは一般書なのでとても読みやすい本です。

動物農場―おとぎばなし

とある農場の動物たちとそこの人間とのお話。独裁政権を正義のもとに打倒した後の腐敗が表現されている。とても風刺が効いていてよいです。

モモ

児童小説でありながら、この時代にとてもクリティカルな疑問を投げかけてきて結構エグい。あなたは自分のために時間を使えていますか?

モモ (岩波少年文庫(127))

モモ (岩波少年文庫(127))

まとめ

今の自己形成にまで影響しているというか根幹に関わる部分は、哲学・思想的な本が多いなという印象です。

人間の生物としての成り立ちや、この国家を国家足らしめている根拠は暫定的にどこにあるのか、その時間軸の流れの一部と考えたときに、今この瞬間を生きる自分は何をするべきなのか、何をしたいと感じるのか、そうした地に足のついた思考にこそ意味があるような気がしています。

個人がたかだか数十年生きたくらいで普遍的なものかのように語るくだらない自己啓発の本を読んで軽率に右往左往するくらいなら、まとまった時間にこうした本を読んで内省していくことのほうがよっぽど有意義だと思っています。

当時は実学的な物というか役に立つ個別具体的な知識やノウハウはほとんど得られなかったけれども、そうした指針みたいなものは大きくブレにくくはなるので結果的には社会に出てから役に立っているしある種、近道的な効果もあったのではとなんとなく思っています。